ラップ/ゼロラップ/オーバラップ/アンダラップ
油圧及び空気圧用語において、”(1)基本用語”の分類の中で、”(e)現象・特性”に分類されている用語のうち、『ラップ』、『ゼロラップ』、『オーバラップ』、『アンダラップ』のJIS規格における定義その他について。
油圧及び空気圧機器、或いは油圧及び空気圧システムに関して一般に用いられる主な用語として、油圧及び空気圧用語(JIS B 0142)において、”(1)基本用語”の分類の中で、”(e)現象・特性”に分類されている油圧及び空気圧用語には、以下の、『ラップ』、『ゼロラップ』、『オーバラップ』、『アンダラップ』などの用語が定義されています。
油圧及び空気圧用語(JIS B 0142)
⇒【(1)基本用語 > (e)現象・特性 】
分類: 油圧及び空気圧用語 > (1)基本用語 > (e)現象・特性
番号: 1517
用語: ラップ
定義:
滑り弁(※1)などのランド部(※2)とポート部との間の重なりの状態、又はその量。
対応英語(参考):
lap
分類: 油圧及び空気圧用語 > (1)基本用語 > (e)現象・特性
番号: 1518
用語: ゼロラップ
定義:
滑り弁(※1)などで、バルブが中立点にあるときポート(※3)は閉じており、バルブが少しでも変位するとポートが開き、流体が流れるような重なりの状態。
対応英語(参考):
zero lap
分類: 油圧及び空気圧用語 > (1)基本用語 > (e)現象・特性
番号: 1519
用語: オーバラップ
定義:
滑り弁(※1)などで、バルブが中立点から少し変位して初めてポートが開き、流体が流れるような重なりの状態。
対応英語(参考):
overlap
分類: 油圧及び空気圧用語 > (1)基本用語 > (e)現象・特性
番号: 1520
用語: アンダラップ
定義:
滑り弁(※1)などで、バルブが中立点にあるとき既にポートが開いており、流体が流れるような重なりの状態。
対応英語(参考):
underlap
(※1)
滑り弁とは、弁体(バルブの機能をつかさどる部分で、主に移動する側)と弁座(弁体に相対する側)が滑り、開閉作用をする形式のバルブのことです。
(※2)
ランド部とは、スプール(円筒形滑り面に内接し、軸方向に移動して流路の開閉をおこなうくし形の構成部品)の弁作用を営む滑り面のことです。
(※3)
ポートとは、作動流体の通路の開口部のことです。
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